共生の絆は国際交流から始まる
研修部会主催<日本の常識・世界の非常識>
外国文化に親しむサロン
  強風が吹きあれ肌寒い一日でしたが、5カ国のゲストを招き心和むトークが行なわれました――。研修部会主催による2013年度「外国文化に親しむサロン」が1月19日(日)まなびぃプラザで開かれました。「日本の常識、世界の非常識」について、アメリカ、韓国、ロシア、中国、ペルーのゲストにお集まりいただき話してもらいました。
  その後、20分ほどのティータイム交歓会をはさみ、参加者全員が輪に並び、楽しくディスカッションを行いました。関心国のゲストらに質問したり、旅行した際のエピソードなどで話題は広がっていきました。
★アメリカ文化はビジネスに根ざしたもの
--アメリカ・Adam Drnakさん
 <テキサス州出身で公立小中学校英語教師。約2年前に日本へ来てから覚えた日本語で、少し緊張しながら話してくれました>
  日本へ来る前に文化の違いを調べましたが、日本はアメリカナイズされているようなので、文化の違いがよく理解できませんでした。来日してみると、アメリカのコンビニはオリジナル品や特定の品しか扱っていないのに、日本のコンビニは店舗数も品数も多く本当に便利です。日本では幾つかの値段でも選べます。Amazonの商品扱い量も多いですね。
  日本の学校では、掃除を先生と生徒がやっていますが、アメリカではプロの仕事です。つまり労働として対価が生じ、生徒たちがすることはありません。また日本には盆暮れやお返しなど贈り物の文化がありますがアメリカにはありません。
 日本文化は気持ちが第一に対し、アメリカ文化はビジネスに根ざしたものではないかと思います。日本ではまず人々の調和を考え、あいさつ言葉が豊富で和を考えたものだと思いました。

★日本人は良心的で礼儀に正しい
――ロシア・ベーレゾフスカヤ ナタリアさん
<来日11年、通訳や翻訳をするかたわら、今年、ロシア語やロシアのスポーツなどを教える学校を立ち上げた活動的な女性です>

  日本のお茶が美味しい。外国では甘いお茶が多く、ロシアでもジャムをたっぷり入れて飲む甘いお茶で、私には苦手です。また、お弁当の文化も日本独特のもので素晴らしい。
 日本人は自分の血液型を知っているが、外国人は知らない人が多い。また日本ではA型B型AB型O型と表しているが外国では違う。1,2,3,4型などと表している。
  携帯電話を失くしても、日本では90%戻るし財布でも75%は戻るが、ロシアではそれは戻らない確立の方が多い。JRでも「ありがとう」と言うのに、ロシアでは「ありがとう」と「ごめんなさい」の言葉は聞かれない。
★宇宙人が地球人を試したときの各国の反応は?
――韓国・金 秀妍(キム スヨン)さん
 <KIFAのハングル講座講師であり、日本の大学院で研究している学生であり一児のお母さん>

  韓国にも「相撲」の文化はありますが、土俵があっても勝敗に関係なく、倒されるまで行います。偶然の勝敗もあるので5本勝負し3本先勝で勝ちを決めます。  日本では土俵という枠の中だけが、運動空間で1本勝負という潔さがあり迫力が楽しめますね。
 宇宙人が地球に物体を落としたら、国によってどのような反応を見せるか実験をしたという小話も紹介されました。
 フランス人はまず視覚的に物体を確認する。ドイツ人は耳元で振って音で理解する。イギリス人は持ち帰って使って経験して投票で決める。韓国人は何でも自分のものにしたい民族なので、すぐ口の中に入れてしまう。
  日本人は慎重に観察し拾ってそっくりなものを作る。それをコンパクトなサイズに開発し掌に載せて満足する。

★子どもの健康の考え方が違う
――中国・劉 興瀞(リュウ コウケツ)さん
<北京出身。中国人は漢字に自信を持っています。文字が漢字しか無いからですと、皆を笑わせました>

  日本へ来て驚いたのは幼稚園で子どもたちは冬でも半袖、短パンで遊ばせていることでした。中国では親から抗議が出ます。一人っ子なので子供は過保護になっているのです。
  食文化の違いもたくさんあります。日本では茶碗や箸は各自の物が決まっていますが、中国では決まっていません。日本では餃子をご飯のおかずとして食べていますが、中国では餃子は主食なので、ご飯と一緒に食べることはありません。日本のレストランでは、サービスで氷を入れた水が出ますが中国では出しません。中国で果物は個数ではなく重さで売っています。
 日本の電車は時刻通りに発車し、人々は並んで待っていますが、中国では人々は並ばず電車は時刻通りには発車しません。日本のトイレにはどこでも紙がありますが、中国ではありません。

★将来よりも今日を大切に楽しむ――ペルー・フリオ ペニャさん
<陽気でサルサダンスが得意。スペイン語講座指導で使用しているというプロジェクター持参、たくさんのペルーの画像も紹介してくれました>

 ペルー人のあいさつは濃厚です。ハグは当たり前、両頬キスも普通です。ジェスチュアーは何でもオーバーに喜びや驚きを現わします。日本ではお金を指で丸を作るが、ペルー人は指を使って、お札を数えるような仕草をします。
 日本人のように将来を考える計画性がありません。大切なのは今日の幸せと楽しみです。今日だけ良ければいいので自殺は殆どありません。自分を褒めることが得意で日本人のような謙遜がありません。
 食べる物に対しては、「もったいない」の気持ちが強く、残さず最後まで食べなければなりません。
●文化的背景が生活習慣の違いに
 ゲストによるトークのあと、約20分間のティーブレイクに入り、そこここで楽しそうに歓談が行われていました。その後は全員が輪になってのディスカッション。次から次へと質問があり盛り上がりました。主な内容をまとめました。
 :自分の息子もそうだが、最近日本では結婚しない人が多く困ったもんだと思うが、ゲストのお国ではどうですか。
 :韓国や中国でも同じような現象が見られます。ペルーでは全く問題視していない、アメリカでは結婚という形を気にしない、ロシアでは男性一人に女性3人の割合なので、結婚したい男性はロシアに来てください。

 :東京オリンピック招致では「おもてなし」という言葉が流行りましたが、ゲストの国では靴を脱いだとき他人の靴を揃えるだのの気遣いはしますか。
 :靴を脱ぐ習慣の無いゲストが多く、質問の例の理解が難しいようでした。

 :韓国ドラマでは、外から帰ったままの格好で寝ていましが、ゲストの国では着替えも何もせず寝たりしますか。
 :ドラマの中だけです。韓国でも外から帰ったままの格好では寝ません。どこの国でも外出着のまま寝る国は無いようでした。パジャマに着替えたり、何も着けずに寝たりするようです。

●多文化共生へのきっかけに
 KIFAでは以前からこの「外国文化に親しむサロン」のような、世界各国の文化を知るための催しを行ってきました。これらは4月にオープンする《多文化共生センター》の目的である「交流」と「共生」の理解に役立つ内容であると自負しています。