京劇鑑賞会開催

                                      KIFA外国文化を楽しむ会


 


6月20()、中央公民館視聴覚ホールにおいて、昨年622日開催の京劇講演会に続く第2弾・京劇鑑賞会「京劇へのいざないU」が開催された。
 
  今回は、普段は覗けない楽屋裏から、舞台狭しと躍動する立ち回りまで、
2部構成で実施された。主役は日本で唯一の京劇団の代表・張紹成氏、そのほか2名の劇団員が参加した。当日の天気は晴朗、KIFAの旗がはためく中、開場前から100人を超える方々が長蛇の列を作るほどの盛況であった。


第一部  「京劇俳優の顔作り、着付け」

  観客に見やすいように小さな手鏡を使用して、張さんは次第に変身していく様子を見せる。「では早速楽屋に行きましょう」と、軽快な語り口を挟みながら、舞台上で化粧をはじめる。
 
  まずは髪の毛を整え、つぎは顔だ。肌色で厚く塗る。「シワの多いところには多めに
塗ります」。さらに頬を赤く塗り、つぎは目。「目のまわりを赤く塗るのは、元気や若さを表現するため」とのことだ。


  


   

  それからは眉毛、「みなさんは、こんなにたくさんの人たちに監視されて化粧することはないでしょう」などと時折り軽口をいれて、観客を笑わせる。下塗りが終わると、頬の化粧を落とす。
 
  「きれいに落とさないとカビがはえますから」。
 
  目尻太く吊り上げるように描くのが特徴である。これを魔よけという。口紅を慎重に塗り上げて終わる。これは「男も色気が必要なため」。一段落したあとは柔軟体操。両足が水平に床につくほど柔らかな身体
!10歳から始めないと身体が硬くなってしまう」とのことである。


 つぎは着付け。劇団員の力を借りて、
4枚もの下衣装をつけ紐でしっかりしばる。
 
  「正直な話、きついです」と、おっしゃる。そして手刺繍の着物をはおり、さらにヒタイをきつくしばる。目や眉がつり上がり京劇俳優特有の表情になる。これで完了だ。
  「小さい頃は、これに慣れないので夕ご飯を吐き出してしまうほど、痛かった」と言われるのも、真にうなずけるお話である。

第二部  京劇実演 「三岔口(さんちゃこう)

〜あらすじ〜

「冤罪をきせられ流刑囚となった三関軍の将軍が泊まる旅籠に、将軍を守るべく密名を帯びた任堂恵(張紹成)がやってくる。怪しいと睨んだ旅籠の主人・劉利華と任堂恵との間で、深夜、くらやみの中で大立ち回りがはじまる」


   


小柄な劉の軽やかな身のこなしは実に見事なもの。そのメークもまた何と表情豊かことか。
暗がりをイメージしながら、実は明るい舞台上で演じられる立ち回りは真剣そのものだ。
ひとつ間違えば、相手役を傷つけてしまう。真剣な演技の中でのユーモラスな動きと表情、その絶妙なコンビネーションは誠に素晴らしい。そして将軍も加わっての三つ巴の立ち回り。最後は誤解がとけてお互いが好朋友
(親友)であることが分かり、めでたく大団円となった。





    


紹さんの流暢な日本語挨拶に応える、観客の皆さんからの心からの暖かい拍手と笑顔がまことに印象的であった。